骨粗鬆症について
骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症とは、加齢や閉経・生活習慣病やその他の病気などさまざまな原因によりおこります。
骨の量が減少したり、骨の質が劣化してしまうことで、骨が弱くなり骨折しやすくなってしまう病気です。
骨は新しい骨をつくる働き(骨形成)と、古い骨を溶かす働き(骨吸収)がバランスを保ち、新陳代謝を行っています。
しかし、古い骨を溶かす働きが新しい骨をつくる働きを上回ってしまうと、骨の量が減り、骨粗鬆症になってしまいます。
【正常な骨】
【骨粗鬆症の骨】
骨粗鬆症になり骨が脆くなると、骨折を起こしやすくなってる状態、もしくはすでに骨折している可能性があります。 転倒・骨折は「寝たきり」の大きな原因の1つであり、健康寿命を延ばすうえでも骨粗鬆症の治療は継続していくことが大切になります。
骨折の連鎖を防ぐ
一度骨折をしてしまうと、骨折を繰り返す危険性が高まります。
骨粗鬆症の治療目的は、最初の骨折を防ぐことはもちろん、骨折の連鎖を防ぐことです。
骨粗鬆症治療の目的は「骨折を予防する」こと
骨粗鬆症治療の目的は、「骨折を予防する」ことです。
丈夫な骨づくりには、「食事」「運動」「くすり」がポイントになります。
食事や運動で骨を丈夫にし、患者様に合った適切な薬物療法を総合的に行っていきます。
骨折を防ぎ、寝たきりにならず健康寿命を延ばすためにも、継続して治療を行っていくことが大切です。
【健康な人】
【骨粗鬆症の人】
検査と治療スケジュール
骨粗鬆症診断のために、以下の検査を行います。
- ●骨の量を調べる ⇒ 骨密度の測定(DXA法)
- ●背骨の骨折の有無を確認 ⇒ 背骨のレントゲン
- ●骨の代謝を確認 ⇒ 血液検査(薬剤選択・効果の指標となります)
- ☆6ヶ月~1年毎に上記検査を行って経過をみていきます。
- ☆治療経過により、追加で採血をする場合があります。
薬物療法
骨粗鬆症と診断されたら薬物療法が必要であり、 骨粗鬆症による骨折は薬物治療により確実に減らすことができます。
しっかりとしたエビデンスのある薬のなかから、患者様一人一人の状態に最も適したものを選択します。
また薬剤にも注射、内服などがあり 可能な限りご希望に沿うこともできます。ジェネリック薬品もございますので、遠慮なくご相談ください。
運動療法
骨や関節、筋肉や神経などの運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に支障をきたしていることを、 ロコモティブシンドローム(運動器症候群、通称ロコモ)といいます。 この状態が進行すると要介護や寝たきりになるリスクが高くなるといわれています。 ロコモの原因となる主な運動器疾患は、 「骨粗鬆症」、「変形性関節症」、「脊柱管狭窄症」 などです。 中でも骨粗鬆症になると、転倒によって骨折を起こし、 寝たきりになる可能性が高まります。 骨粗鬆症を予防・治療して骨折を防止することが重要です。 「ロコトレ」で骨折しない体づくりをしましょう。
ロコモーショントレーニング
(ロコトレ)
片足立ち:バランス能力をつける
左右1分ずつ、1日3回行いましょう。
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スクワット:下肢筋力をつける
深呼吸をするペースで5~6回繰り返す
1日3回行いましょう
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ポイント!
- ●動作中は息を止めないようにしましょう
- ●膝を曲げすぎると、足に負担がかかり過ぎてしまうため注意しましょう
- ●太ももの前や後ろの筋肉にしっかり力がはいっているか、意識しながらゆっくり行いましょう
食事療法
骨は日々生まれ変わっています。骨を形成している骨細胞が新陳代謝を繰り返し、約半年で新しい骨細胞が作られるといわれています。この新陳代謝のために、常にカルシウムが必要になるのですが、血液中のカルシウムは一定に保たれているため、不足すると骨からカルシウムが溶け出す量が増え、骨がもろくなります。
骨を鍛える、つまり丈夫にするには、材料となるカルシウムを毎日の食事に取り入れることがポイントです。
サポートチーム
当院では患者様が骨粗鬆症治療を安心して継続できるように、骨粗鬆症マネージャーが中心となり「骨粗鬆症リエゾンチーム」として活動しています。
「リエゾン」とは診療におけるコーディネーターの役割を意味します。
医師と多職種のメディカルスタッフ(看護師・薬剤師・理学療法士・管理栄養士)が連携を図り、専門知識を活かしながら骨粗鬆症の予防と改善および骨折防止の取り組みを行なっています。
骨粗鬆症に関するご質問や治療に関する不安など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。
お問い合わせフォームでのご相談も可能です。
▲当院独自の、骨粗鬆症治療手帳を作成